賃貸契約を結ぶ際に最も気になることの一つとして挙げられるのが初期費用です。
賃貸契約はそう何度も契約することではなく、賃貸の初期費用について多くの方がさまざまな疑問や不安をお持ちのことと思います。
- 初期費用の内訳は?
- 相場はどのくらい?
- 割引交渉はできるの?
- 初期費用は分割払いできる?
など…賃貸の初期費用で知っておきたいことが多く存在するはずです。
そこで今回は賃貸不動産会社に勤める筆者が、賃貸の初期費用の全てを徹底解説していきます。
- 初期費用の内訳
- 初期費用の相場
- 初期費用の交渉
- 初期費用の支払いについて
- 初期費用だけではない!更新費用や退去費用も大事
上記の重要な5つのポイントについて詳しく解説をしていきますので、この記事をお読みいただくことで賃貸の初期費用についてしっかりと理解を深めることができますよ。
賃貸の初期費用の内訳
賃貸契約の初期費用ではどのような費用が発生するのか。
賃貸の初期費用では、
「必ず発生する費用」と「任意で発生する費用」
があります。
まずはそれぞれの初期費用の内訳について詳しく解説していきます。
賃貸の初期費用で必ず発生する費用
- 敷金
- 礼金
- 前家賃
- 仲介手数料
- 火災保険料
- 家賃保証会社費用
- 鍵交換費用
賃貸契約の初期費用では基本的に上記の費用が発生していきます。
こうしてみると結構多いですね。
上記の費用をそれぞれひとつずつ解説していきます。
敷金
敷金とは借主(入居者)が貸主(オーナー)に預けるお金です。
預ける敷金の相場は賃料の1ヶ月となります。
敷金は最初の初期費用の時にだけ発生する費用で、毎月支払ったり更新のたびに支払う費用ではありません。
預けられた敷金は退去時の退去費用に充当されることが近年では一般的となっています。
そして入居者が支払うべき費用を差し引いて残った敷金の残額は、退去後に入居者へ返金されます。
- 敷金を預ける理由は?
- 敷金はどのくらい返金されるの?
- 本当に返金されるの?
- 敷金は交渉できるの?
敷金に対する上記の疑問や悩みを解決した詳細記事もございます。
敷金についてさらに詳しく知りたい方は下記の記事も参考にご覧ください。
礼金
礼金は、
貸主(オーナー)に部屋を借りるお礼金として支払うお金
となります。
礼金の相場も賃料の1ヶ月分となります。
礼金を支払うのは初期費用の時だけで、毎月支払ったり契約更新のたびに支払うことはありません。
礼金は敷金とは違い、入居者にとって無駄な費用となり、さらに返金もされない費用です。
初期費用の項目の中で最も不要な費用となりますので、礼金は「なし」に越したことはありません。
また、礼金についてさらに詳しく知りたい方は下記の記事も参考にご覧ください。
前家賃
賃貸の毎月の家賃は先払いが一般的となっています。
そのため賃貸の初期費用の段階で家賃1ヶ月~2ヶ月分を前払いする形となります。
家賃には、
- 賃料
- 共益費(管理費)
- 駐車場賃料
の大きく分けて3つの費用がそれぞれ発生していきます。
また、不動産会社によっては日割り賃料を調整することによって初期費用を抑えられるケースもありますし、フリーレント交渉で前家賃を無料にできる可能性もあります。
上手なフリーレント交渉や日割り賃料の調整方法は下記の詳細記事を参考にご覧ください。
仲介手数料
賃貸の仲介手数料は、
物件の紹介や契約などの手数料として仲介不動産会社に支払うお金です。
仲介不動産会社は入居希望者に対し、
- 物件の紹介、物件の内見案内
- 貸主(オーナー)への交渉
- 契約手続き(書類作成や重要事項説明)
- 鍵渡し など…
お部屋探しから鍵渡し・入居までをサポートします。
仲介手数料の相場は賃料の1ヶ月+税となりますが、近年では相場よりも安い不動産会社も少しずつ増えてきています。
仲介手数料が安い不動産会社の紹介や、仲介手数料が安い理由、仲介手数料の交渉についてなども解説している記事がございますので、下記の詳細記事も参考にご覧ください。
火災保険料
賃貸の火災保険は、
- 原状回復義務を果たすため
- 自身の家財を守るため
主にこの2点を補う為に加入します。
火災保険の相場は15,000円~20,000円/2年ほどです。
また、火災保険は自己加入できる不動産会社も多いので、自己加入することで火災保険を安く抑えることができます。
火災保険は法律上、必ず加入しなければならないものではありませんが、万が一に備えて火災保険の加入を必須とする不動産会社がほとんどです。
家賃保証会社費用
賃貸保証料とは、家賃保証会社に支払う費用です。
家賃保証会社はオーナーに対して家賃などを保証してくれる会社となります。
一昔前までは連帯保証人を立てて賃貸契約を結ぶことが一般的でしたが、近年では家賃保証会社に加入することが一般的となっています。
家賃保証会社費用の相場は、
鍵交換費用
賃貸の鍵交換費用は、
入居前に行う鍵交換で発生する施工費用
となります。
鍵交換費用の金額は鍵の種類によって異なることが多く、
- デジタルロック5,000円
- カードキー10,000円
- シリンダーキー15,000円
- ディンプルキー20,000円
大まかな鍵の種類と金額相場は上記のとおりとなります。
基本的には賃貸契約の特約として、鍵交換費用を借主負担(入居者)としている不動産会社が多いですが、近年は鍵交換費用を貸主が負担する物件も増えてきていますね。
賃貸の初期費用で任意で発生する費用
続いては賃貸の初期費用で任意で発生する費用を解説していきます。
- 室内消毒代
- 24時間サポート
- その他
こちらもそれぞれ解説していきます。
室内消毒代
賃貸の消毒代は、不動産会社にて行う室内消毒施工に掛かる費用です。
消毒施工の効果は各不動産会社の施工内容によっても異なりますが、
- 害虫駆除
- 除菌
- 抗菌
- 消臭
などの効果があります。
消毒代の相場は15,000円~20,000円前後です。
消毒施工を不動産会社にお願いする場合、自分で消毒を行わなくてよいメリットがある反面、費用が高く不透明である点がデメリットとなります。
- 自分で消毒施工するのは面倒…
- 多少金額が高くても効果の高い消毒をしてもらいたい
このような方は不動産会社にて行う消毒施工をお願いしても良い言えますね。
24時間サポート
賃貸の24時間サポートは、
24時間365日いつでもさまざまなトラブルに対応してくれるサービス
となります。
賃貸の24時間サポートの金額相場は15,000円(税別)/2年ごととなりますが、24時間サポートに加入することで、
- 24時間365日いつでもすぐにトラブル対応してくれる
- 安心して賃貸生活を送ることができる
などのメリットを得ることができます。
特に24時間サポートに加入したほうが良い物件、加入しなくてもそこまで問題ない物件もありますので、詳細は下記の記事をご参照ください。
その他
消毒代や24時間サポート以外にも、
- 消火剤
- 防災セット
など…不動産会社によっては多くのオプション商品がある場合もあります。
それぞれのオプション商品が自分にとって本当に必要であるかどうかをしっかり確認することが大切です。
賃貸の初期費用の相場
ここまで賃貸の初期費用で発生する費用の項目を詳しく解説してきました。
では実際に賃貸の初期費用はいくらくらい掛かるのか。
気になる方も非常に多いと思います。
近年は「敷金なし礼金なし」の物件も増えてきましたので、
「敷金礼金なしの初期費用相場」と「敷金1ヶ月・礼金1ヶ月の初期費用相場」
を実際に計算表を用いて詳しく解説してきます。
敷金礼金なしの初期費用相場
まずは敷金礼金なしの初期費用の相場ですが、
おおよそ賃料の4ヶ月~5ヶ月分
となります。
具体例として実際に初期費用を計算してみましょう。
★賃料70,000円・共益費4,000円・11月15日契約開始の場合
敷金 | 0円 |
---|---|
礼金 | 0円 |
賃料(10月分日割) | 35,000円 |
賃料(11月分) | 70,000円 |
共益費(10月分日割) | 1,500円 |
共益費(11月分) | 3,000円 |
仲介手数料 | 77,000円 |
家賃保証会社費用 | 37,000円 |
火災保険 | 20,000円 |
鍵交換費用 | 16,500円 |
室内消毒代 | 16,500円 |
24時間サポート | 16,500円 |
クリーニング費用 | 50,000円 |
合計 | 343,000円 |
上記の例の場合、初期費用はおおよそ家賃の5ヶ月分の金額となりました。
もちろん不動産会社によって初期費用の金額は大きく異なっていきます。
上記の例では室内消毒代や24時間サポートのオプション商品を加えた初期費用となっていますし、仲介手数料が安い不動産会社や鍵交換費用が掛からない不動産会社であれば、初期費用はさらに安くなるでしょう。
敷金なし物件の注意点
敷金なしの物件では一つ大きな注意点があります。
それは「敷金がない物件では退去時のクリーニング費用を前払いする契約が多い」ということです。
上記の計算表にも赤字でクリーニング費用を加えています。
そのため、
敷金なし物件=そこまで初期費用が安くならない
というからくりが発生します。
「敷金礼金なし」としてインパクトを強め、集客力を高める不動産会社側の戦略とも言えます。
ただし、中にはクリーニング費用を退去時に支払う(後払いとする)不動産会社も存在しますので、そのような不動産会社であれば敷金なし物件の場合、かなり初期費用を抑えることができます。
敷金1ヶ月・礼金1ヶ月の初期費用相場
続いて敷金と礼金が相場通り1ヶ月ずつ発生する初期費用の相場を解説していきます。
敷金1ヶ月・礼金1ヶ月の初期費用相場は、
おおよそ賃料の5ヶ月~6ヶ月分
となります。
こちらも具体例として実際に初期費用を計算してみましょう。
★賃料70,000円・共益費4,000円・11月15日契約開始の場合
敷金 | 70,000円 |
---|---|
礼金 | 70,000円 |
賃料(10月分日割) | 35,000円 |
賃料(11月分) | 70,000円 |
共益費(10月分日割) | 1,500円 |
共益費(11月分) | 3,000円 |
仲介手数料 | 77,000円 |
家賃保証会社費用 | 37,000円 |
火災保険 | 20,000円 |
鍵交換費用 | 16,500円 |
室内消毒代 | 16,500円 |
24時間サポート | 16,500円 |
合計 | 433,000円 |
上記の例の場合、初期費用はおおよそ家賃の6ヶ月分の金額となりました。
もちろん、不動産会社によって発生する費用や金額は異なりますし、日割り家賃によっても初期費用は変動していきます。
ただ、特にキャンペーンなどで初期費用が安くなっているわけではない場合、
賃貸の初期費用は賃料の5ヶ月~6ヶ月分は見ておいた方が良い
と言えるでしょう。
各不動産会社の初期費用の相場
ここからはさらに深堀りして、大手不動産会社のおおよその初期費用の相場と簡単な初期費用の特徴もお伝えしていきます。
また、詳細記事もございますので、気になる不動産会社の初期費用の詳細も確認ができます。
ぜひ参考にご覧ください。
大東建託
初期費用相場:約4ヶ月~5ヶ月分
鍵交換費用0円。敷金ではなく定額クリーニング費としてクリーニング費用を前払いする契約が一般的。
初期費用とは異なるが、更新料なしが大きな魅力。
大東建託の初期費用に関する詳細記事
大東建託の初期費用や仲介手数料について知っておきたい7つのこと
積水ハウス不動産
初期費用相場:約6ヶ月分
積水ハウス不動産の物件は高品質な物件が多く、ほとんどの物件で礼金が付いている。
そのため初期費用が他の不動産会社より高め。
積水ハウス不動産の初期費用に関する詳細記事
初期費用が高い積水ハウスのシャーメゾン。初期費用を安く交渉しやすい方法を賃貸営業マンが解説
大和リビング
初期費用相場:約4ヶ月~6ヶ月分
積水ハウス不動産同様に高品質な物件が多く、礼金付きの物件が多い。
しかし、火災保険料や家賃保証会社費用が0円であり、礼金がない物件の初期費用は相場よりも安くなることもある。
大和リビングの初期費用に関する詳細記事
大和リビング(D-room)の初期費用はどのくらい?仲介手数料はいくら?賃貸営業マンが徹底解説!
レオパレス
初期費用相場:約4ヶ月~5ヶ月分
レオパレスの初期費用の最大の特徴は仲介手数料が0円で、敷金なし物件がほとんどであること。
しかし、消毒代や24時間サポートなどオプション商品があり、家賃保証会社費用も高めで初期費用はそこまで安くはならない。
レオパレスの初期費用に関する詳細記事
レオパレスの初期費用はいくら?相場は?発生する費用は?レオパレス初期費用の全てを徹底解説
エイブル
初期費用相場:約5ヶ月~6ヶ月分
仲介手数料0.5ヶ月が最大の特徴で、女子割・学割もある。
しかし大方相場通りの初期費用の金額となることが多い。
礼金なしの物件やオプション商品を外すことで初期費用を安く抑えられる。
エイブルの初期費用に関する詳細記事
エイブルの初期費用や仲介手数料について知っておきたい5つのこと
ミニミニ
初期費用相場:約3ヶ月~4ヶ月分
エイブルと同じく仲介手数料0.5ヶ月。
さらに「スーパー君・エース君」の契約では「敷金礼金なし」の物件が多く、相場よりも初期費用は安め。
ミニミニの初期費用に関する詳細記事
【ミニミニの初期費用】仲介手数料やライフサポートなど注意点を徹底解説!
ホームメイト(東建コーポレーション)
初期費用相場:約5ヶ月~6ヶ月分
鍵交換費用0円。仲介手数料の割引サービスが豊富。
敷金礼金が発生する物件が多く、初期費用は高めになりやすい。
ホームメイトの初期費用に関する詳細記事
ホームメイトの初期費用や仲介手数料について絶対に知っておきたい5つのこと
ハウスメイト
初期費用相場:約5ヶ月~6ヶ月分
大方相場通りの初期費用。家賃保証会社費用が高め。
礼金なし物件やキャンペーン物件を選択することで初期費用を安く抑えられる。
ハウスメイトの初期費用に関する詳細記事
ハウスメイトの初期費用はいくら?仲介手数料は高い?賃貸営業マンが徹底解説!
ビレッジハウス
初期費用相場:約1ヶ月分
敷金・礼金・仲介手数料なし。フリーレント1ヶ月。
さらに引っ越しサポート3万円のキャンペーンで初期費用が圧倒的に安い不動産会社。
とにかく初期費用を抑えたい方にはおすすめです。
ビレッジハウスの初期費用に関する詳細記事
MDI
初期費用相場:約5ヶ月~6ヶ月分
家賃保証会社費用が高く、礼金も発生しやすい。
入会が必須となる「リブリクラブ」の入会費用と月額費用に注意。
MDIの初期費用に関する詳細記事
セキスイハイム不動産
初期費用相場:約4ヶ月~5ヶ月分
相場よりもやや初期費用は安め。
さらに敷金なしではクリーニング費用を後払いとすることができるので、初期費用をかなり抑えられる。
セキスイハイム不動産の初期費用に関する詳細記事
セキスイハイムの初期費用はいくら?仲介手数料は?賃貸営業マンが詳しく解説
タウンハウジング
初期費用相場:約5ヶ月~6ヶ月分
室内消毒代・ムシ駆除サービス・24時間安心サポートなどオプション商品が多め。
礼金なしの物件やオプション商品を外すことで初期費用を安くすることができる。
タウンハウジングの初期費用に関する詳細記事
タウンハウジングの初期費用はいくら?仲介手数料は?賃貸営業マンが解説します
UR賃貸
初期費用相場:約3ヶ月分
UR賃貸の初期費用で発生する費用は「敷金2ヶ月・前家賃・火災保険」の3つのみ。
民間の不動産会社よりも初期費用を抑えられることが多い。
敷金の分割払いも可能。
UR賃貸の初期費用に関する詳細記事
UR賃貸の初期費用はいくら?発生する費用は?賃貸営業マンが実際に費用を計算して解説
賃貸の初期費用の交渉
賃貸の初期費用は少しでも安く抑えたいですよね。
仲介手数料が安い不動産会社やキャンペーン物件を狙うことで初期費用を安くできますが、希望の物件が対象となっている可能性は決して高くないでしょう。
そんな時に上手に初期費用の割引交渉ができたら…
ここでは賃貸の初期費用の交渉について詳しく解説をしていきます。
初期費用の交渉は礼金交渉が最も有効
初期費用の割引交渉が最も有効なのは「礼金交渉」です。
礼金は貸主(オーナー)に物件を借りるお礼金となる費用で、入居者にとっては完全に無駄な費用となります。
賃貸契約を結ぶうえでも不要な費用ですので、上手に礼金交渉を持ちかけられれば礼金を割引してもらえるケースもあります。
入居意志を明確にすることが大事
礼金交渉を何としても通したいのであれば、
相手方にもメリットを与えてあげることです。
担当の賃貸営業マン=入居申し込みが欲しい
管理会社(オーナー)=空室を埋めたい
それぞれ上記の希望を持っているので、
「礼金が外れればこの物件に決めます」
という入居希望者側が入居意思を明確にすることによって、相手方にも礼金交渉を通すメリットが生まれます。
管理会社(オーナー)としては今回の入居決定チャンスを逃したら長期で空室となってしまう事が怖いですし、担当の営業マンは「入居申し込みがもらえるなら」と、全力で管理会社(オーナー)に礼金交渉をしてくれることでしょう。
交渉事を通すうえで「入居意志を明確にすること」が最も重要ですが、その他にも成功率を上げる交渉のコツがいくつかございます。
礼金の交渉に関しては筆者の別サイト記事にてさらに詳しく解説をしていますので、よろしければ参考にご覧ください。
礼金がない物件にはフリーレント交渉
礼金が付いている物件には礼金交渉が一番有効的ですが、礼金が付いていない物件もあります。
礼金が付いていない場合は、
フリーレント(前家賃無料)交渉
を行うのが良いです。
前家賃も礼金と同様に、貸主側の利益になる費用です。
一時的な利益は無くなるものの、入居が決まるならと…
前家賃を無料にしてもらえることは珍しくありません。
また、フリーレントは、
半月・2週間・10日・1週間など…
まるまる1ヶ月のフリーレントが難しくても、短期間でのフリーレント交渉によって少しでも初期費用を抑えられる可能性もあります。
フリーレント交渉に関しても下記の記事にて詳しく解説をしていますので、参考にご覧ください。
仲介手数料の交渉はおすすめしない
賃貸の初期費用はできる限り安いに越したことはありませんが、仲介手数料の値引き交渉はあまりおすすめできません。
仲介不動産会社(営業マン)は部屋探しから契約手続き、鍵渡しをサポートしてくれます。
入居希望者に対して行うサービスは決して少なくありません。
あまり無理に仲介手数料の値引き交渉をしすぎると、仲介不動産会社としてもいい気分はしないでしょう。
反対に、仲介不動産会社(営業マン)を強い味方にして、気持ち良く賃貸契約を結ぶことを筆者はおすすめしたいです。
仲介不動産会社(営業マン)と良好な関係を築き、強い味方にすることで、上記で解説した礼金交渉やフリーレント交渉の成功率が上がることにも繋がっていきます。
しかし、「どうしても仲介手数料を安くしたい…」とお考えになられる方は、もともと仲介手数料が安い不動産屋を選択することが望ましいです。
仲介手数料が安い不動産屋に関しては筆者別サイトにて7社ご紹介していますので、よろしければ参考にご覧ください。
その他の初期費用項目の交渉について
「その他の初期費用項目は交渉できるの?」
このような疑問をお持ちになる方もいらっしゃると思います。
その他の初期費用の交渉についても簡単に解説していきます。
敷金
敷金は貸主へ預けるお金です。
預けた敷金は一般的に退去費用に充てられることがほとんどですので、
敷金を外す交渉(割引交渉)をしても、その分退去費用が高くなる
という結果になります。
どうしても初期費用を抑えたいのであれば有効とも言えるかもしれませんが、結果として退去費用が高まってしまうので、敷金を外す交渉(割引交渉)によってトータルコストを安く抑えられることには繋がりません。
火災保険料
火災保険料はほぼ全ての不動産会社にて加入を必須としていますし、万が一のリスクを考えると火災保険に加入しない交渉を通すのはほぼ不可能と言えるでしょう。
火災保険に関しては自己加入できる不動産会社も多いので、自己加入をして安い保険プランに加入することも可能です。
家賃保証会社費用
火災保険料と同様に、近年では家賃保証会社への加入を必須とする不動産会社がほとんどであるため、家賃保証会社に加入しない交渉を通すことはかなり厳しいです。
家賃保証会社を利用しない不動産会社も中には存在しますが、選択できる物件がかなり狭まってしまうため、おすすめしません。
鍵交換費用
鍵交換費用も万が一のリスクに備えて鍵交換を必須としている不動産会社が多いです。
鍵交換をしない交渉が通る不動産会社も少なからず存在しますが、筆者としても万が一のリスクに備えて多少の金額を払ってでも鍵交換をすることをおすすめします。
初期費用の交渉が通りやすい時期
賃貸の市場には明確に繁忙期と閑散期があります。
繁忙期は1月~3月となり、この繁忙期シーズンは貸主側が強気になれる時期です。
部屋を借りたい人(借りなければいけない人)が多く、何もしなくても空室が埋まりやすいため、初期費用の割引交渉が通りづらくなります。
反対に初期費用の割引交渉が通りやすいのは繁忙期を避けた閑散期です。
中でも7月・8月が最も閑散期となり、初期費用の交渉が通りやすかったり割引キャンペーンが行われている物件も多くなります。
繁忙期を避けてお部屋探し・引越しができる方は、閑散期に時期をずらすことでお得に賃貸契約を結べる可能性が高くなると言えるでしょう。
賃貸の初期費用はいつ払うの?
「賃貸の初期費用はいつ払うの?」
賃貸の初期費用を支払うタイミングに疑問を抱いてる方もいらっしゃるでしょう。
賃貸の初期費用は、
契約手続き完了後
に支払うことが一般的です。
物件決定から契約手続き、入居までの流れをかんたんにまとめますと、
- 物件決定
- 入居申し込み
- 入居審査
- 契約手続き
- 初期費用の支払い
- 鍵の受け取り・入居
6つの大きな流れのうち、初期費用の支払いは5番目になります。
物件決定から初期費用の支払いまではおおよそ2週間ほどとなることが多いです。
賃貸の初期費用は待ってもらうことはできる?
賃貸の初期費用の支払いは入居(契約開始日)までには必ず支払わなければいけません。
また、鍵交換などの施工日程もありますので、初期費用の支払いを待ってもらえたとしても契約開始日の3日前までが限界でしょう。
基本的にどこの不動産会社も、入金期日は契約開始日まで余裕を持って設定されることがほとんどです。
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賃貸は初期費用だけではない!更新費用や退去費用も大事
賃貸契約を結ぶうえで費用面を考慮した時に、どうしても初期費用を中心に検討してしまいがちです。
しかし、賃貸契約で発生する費用は初期費用だけではありません。
2年ごとに支払う更新費用や、退去時に支払う退去費用も賃貸契約では発生していきます。
初期費用が安くても、高額な更新料や退去費用が発生してしまう可能性もあります。
ここでは更新費用や退去費用についても簡単に解説してきます。
賃貸の更新費用について
賃貸の更新料とは賃貸契約の契約期間を更新する際に支払う費用です。
更新費用の相場は賃料の1ヶ月分となっており、一般的な賃貸契約では2年間の契約期間となりますので、
賃貸の更新料は2年ごとに賃料の1ヶ月分を支払う費用
となります。
長期で入居するほど更新費用が多く発生してきますので、長期入居を検討されている方は更新料なしの物件を選択されるのも一つの手です。
下記の更新料に関する詳細記事では更新料が発生しない不動産会社も紹介していますので、ぜひ参考にご覧ください。
賃貸の退去費用について
賃貸契約では退去の際に支払う退去費用も発生していきます。
退去費用で発生する費用は大きく分けて4つあります。
- クリーニング費用
- 畳表替え・襖張替え費用
- 原状回復費用
- 短期解約違約金
ほぼ必ず発生するハウスクリーニング費用に加えて、和室がある物件に関しては畳表替えや襖張替え費用が発生する不動産会社もあります。
また、退去費用が最も高額となりやすいのは原状回復費用です。
中でも「クロス全面張替え」や「フローリング張替え」などの原状回復費用が発生すると10万円以上の原状回復費用となる可能性もあります。
さらに短期間で退去(解約)をしてしまった際に発生する短期解約違約金にも注意が必要と言えます。
賃貸契約を結ぶ際には、初期費用だけではなく「更新費用」や「退去費用」もしっかり考慮・把握して契約を結ぶことが大切です。
まとめ
今回は賃貸の初期費用について詳しく解説をいたしました。
賃貸の初期費用は不動産会社によっても大きく異なりますが、おおよそ賃料の5ヶ月~6ヶ月分となることが多いです。
初期費用を抑えたい場合は、キャンペーン物件を狙ったり、上手に割引交渉を行うことも有効となります。
また、賃貸市場は明確に繁忙期と閑散期に分かれていますので、閑散期にお部屋探しをすることによってお得に賃貸契約を結べる可能性が高くなります。
さらに賃貸契約を結ぶ際には初期費用だけではなく、更新費用や退去費用もしっかり考慮して契約結ぶことが大切です。
皆様がより良いお引越しができることを祈っています。