賃貸物件を契約する際に、物件によっては「消毒代」が発生する物件もあります。
しかし、
- 消毒代ってなに?
- クリーニング代と何が違うの?
- 消毒代は必須?
- 消毒代の相場は?
- 消毒は自分でやってもいいの?
など…賃貸の消毒代について疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は賃貸不動産会社に勤める筆者が、賃貸の消毒代について詳しく解説していきます。
- 賃貸の消毒代とは?
- 賃貸の消毒代の相場
- 賃貸の消毒代は必須?
- 賃貸の消毒は自分でやってもいいの?
- 賃貸消毒施工のメリット・デメリット
上記5つのポイントについて詳しく解説をしてきますので、この記事をお読みいただくことで賃貸の消毒代についてしっかり理解することができますよ。
賃貸の消毒代とは?
賃貸の消毒代とは、不動産会社にて行う室内消毒施工に掛かる費用です。
消毒施工の効果は各不動産会社の施工内容によっても異なりますが、
- 害虫駆除
- 除菌
- 抗菌
- 消臭
などの効果があります。
効果が続く期間に関しても、施工内容や物件構造、築年数などによって大きく変わってくるでしょう。
実際に施工を行う不動産会社に、消毒効果や効果が続く期間をしっかり確認いただくことが一番です。
消毒代とクリーニング代の違い
お客様からご質問いただく内容として、
「室内消毒とクリーニングはどう違うんですか?」
と聞かれることがあります。
消毒は上記でご説明したとおり、
害虫駆除や除菌・抗菌、消臭に効果があるものとなります。
室内クリーニングは、ハウスクリーニング業者が行う室内のクリーニング施工です。
- 居室のクリーニング
- 水回りのクリーニング
- 各設備のクリーニング
など…あくまで通常のクリーニングとなるため、消毒施工とは異なるものになります。
賃貸の消毒はどのように行われるの?
賃貸の消毒施工方法も各不動産会社によって大きく異なります。
消毒施工のための専用の機械を利用して本格的に行う不動産会社もあれば、スプレー缶を噴射させて簡易的に済ませる不動産会社まで…
また、消毒の施工方法や消毒効果、内容に関して詳しく書かれている下記の記事が参考になります。
ぜひご覧になってみてください。
賃貸の消毒代の相場
「賃貸の消毒代の相場はいくらくらいだろう?」
賃貸の消毒代の金額が気になる方も多いと思います。
賃貸の室内消毒代の相場は、15,000円~20,000円前後となります。
参考として、大手不動産会社の室内消毒施工代をまとめますと、
不動産会社 | 消毒代 |
ホームメイト(東建コーポレーション) | 15,500円 |
ミニミニ | 15,000円 |
エイブル | 19,000円(害虫駆除) |
ハウスメイト | 13,000円 |
タウンハウジング | 15,000円~ |
ハウスコム | 害虫駆除16,000円・光触媒コーティング30,000円。(セット割引あり) |
※金額表記は全て税別。フランチャイズ店舗によって金額が異なる場合もあります
上記のとおり、賃貸の消毒代はおおよそ15,000円~20,000円の金額となりますが、 ハウスコムのように害虫駆除と除菌・抗菌等の金額が分けられている不動産会社も存在しますね。
賃貸の消毒代は必須?
「賃貸の消毒代は必須なのかな?」
このような疑問をお持ちの方も多いでしょう。
消毒代が必須かどうかは各不動産会社によって異なります。
基本的には消毒施工に関して任意で選べる不動産会社が多いです。
特に2018年に起きたアパマンショップの爆発事件によって、室内消毒代を必須として契約する不動産会社は少なくなった印象です。
しかしそれでも中には、室内消毒施工を必須として契約を結ぶ不動産会社も存在します。
消毒代を断ることはできる?
消毒代を必須として契約しなくてはいけない不動産会社でも消毒代を断ることはできるのか。
結論としては、
不動産会社によっては断ることもできる
となります。
もちろん消毒代は賃貸契約を結ぶうえで必ず必要な費用ではありません。
消毒代を必須としているのは、消毒施工をする不動産会社がただ単に利益がほしいだけです。
ですので、交渉次第では消毒代を断ることはそこまで高いハードルではありません。
実際に賃貸契約で発生する初期費用の項目の中でも最も断りやすい初期費用項目となります。
賃貸の消毒代を上手に断る交渉
「この物件に決めたいと思っているのですが、消毒代が引っかかってどうしても決めきれません…消毒代を外していただければもうこの物件に決めますが、消毒代を外すことはできないでしょうか?」
ひとつ参考例をお出ししましたが上記のように、
物件を決定することと引き換えに、消毒代を外す交渉を行えば結構な確率で消毒代は断れるはずです。
不動産会社は消毒代の小さい利益なんかよりも、本日中にこの場で今すぐ入居申込みがもらえることの方が100倍嬉しいです。
がむしゃらに何でもかんでも交渉するのではなく、不動産会社にもメリット(入居申込みが入る)を与えてあげれば交渉は通りやすくなるでしょう。
逆に、上記の交渉方法でも消毒代を外せない不動産会社の場合は…
もうお手上げです(笑)
諦めて室内消毒施工代を支払うか、どうしても納得がいかないようなら他の物件に切り替えた方が良いでしょう。
賃貸の消毒は自分でやってもいいの?
「不動産会社の消毒施工は高い…」
「本当に消毒施工されているか不安…」
このような不安から、
賃貸の消毒を自分でやりたい!
とお考えになられる方もいらっしゃるでしょう。
結論としては、
賃貸の消毒を自分で行うことは可能です。
害虫駆除であればバルサンなど市販のもので対応が可能ですし、除菌・抗菌・消臭対策も市販のもので十分対応が可能です。
賃貸の消毒施工を自分で行うことで、費用を大きく抑えることができますし、しっかりと消毒施工された部屋で生活をすることができます。
賃貸の消毒施工のメリット・デメリット
最後に、賃貸の消毒施工のメリット・デメリットをまとめていきます。
賃貸の消毒施工のメリット
- 自分で消毒施工を行う手間が省ける
- 本格的な消毒施工の場合、効果が長い
自分で消毒施工することは結構な労力となります。
入居前に不動産会社で消毒施工をしてくれて、すぐに快適な生活を送れるのは大きなメリットです。
また、しっかりと効果が高い消毒施工してくれる不動産会社であれば、自分で消毒施工するよりも効果が長続きすることも多いでしょう。
賃貸の消毒施工のデメリット
- 消毒代が高い
- 本当に消毒施工されているか分からない
デメリットとしてはやはり費用が高いこと。
そして実際に消毒されているか分からないことが挙げられます。
不動産会社に消毒施工をお願いしてしまうとこのデメリットが解消される方法はありませんので、デメリットが気になる方はやはり「自分で消毒施工するしかない」でしょう。
まとめ
今回は賃貸の消毒代について詳しく解説をしました。
賃貸の消毒代は、
部屋の害虫駆除・除菌・抗菌・消臭
の施工費用として支払います。
自分で消毒を行わなくてよいメリットがある反面、費用が高く不透明である点がデメリットです。
また、通常のクリーニングはクリーニング業者でしっかり行われているので、消毒が必要ないと感じる方は消毒施工しなくても全く問題ありません。
- 自分で消毒施工するのは面倒…
- 多少金額が高くても効果の高い消毒をしてもらいたい
このような方は不動産会社にて行う消毒施工をお願いしても良いのではないでしょうか。
ただし、各不動産会社によって消毒施工の内容は大きく異なりますので、しっかりと施工内容や効果を確認することを忘れないようにしてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
あなたがより良いお引越しができることを祈っています。