賃貸契約を結ぶ際に発生する火災保険。
しかし賃貸の火災保険について詳しい方はかなり少ないと思います。
そこで今回は賃貸不動産会社に勤める筆者が、
賃貸の火災保険について絶対に知っておきたい4つのポイント
を詳しく解説をしていきます。
- 賃貸の火災保険の詳細
- 賃貸の火災保険の相場
- 賃貸の火災保険は強制なのか
- 賃貸の火災保険の自己加入
上記4つのポイントについて詳しく解説をしていきますので、この記事をお読みいただくことで賃貸の火災保険についてしっかり理解することができますよ。
賃貸の火災保険とは
まずは賃貸の火災保険がどういったものなのか。
詳しく解説をしていきます。
賃貸の火災保険とは、
- 原状回復義務を果たすため
- 自身の家財を守るため
主にこの2点を補う為に加入します。
賃貸の火災保険は細かく見ていくと3つの種類に分けることができます。
- 家財保険
- 借家人賠償責任保険
- 個人賠償責任保険
上記3つをまとめて賃貸の火災保険と呼ばれることが多いです。
それぞれひとつずつ解説していきます。
①家財保険
火災・水漏れ・落雷・盗難などが起きた際に自身の家財に対して補償してくれる保険です。
補償内容や金額に関してはそれぞれの保険会社により異なります。
基本的にはお住まいになるお部屋の広さや間取り・入居人数により保険会社にてオススメのプランが用意されていることが多いです。
②借家人賠償責任保険
借家人賠償責任保険が賃貸の火災保険の中でも最も重要です。
借家人賠償責任保険は、火災や水漏れなどによって原状回復義務が発生した際に、貸主に対して補償をしてくれる保険となります。
火災や水漏れによる原状回復費用は非常に高額となりますので、どの不動産会社やオーナーも最低でも借家人賠償責任保険の加入は必須としています。
③個人賠償責任保険
日常生活で他人に怪我や損害を与えてしまった場合の責任を補償してくれる保険です。
家財保険や借家人賠償責任保険と比べると重要性は低いですが、加入するとより安心して生活できるかと思います。
賃貸の火災保険の相場
火災保険の金額は不動産会社によりさまざまですが、
15000円~20000円(2年毎)
が火災保険の相場となります。
参考に筆者が勤めていた不動産会社の火災保険の料金プランを掲載いたします。
不動産会社から火災保険を紹介される際の良い参考になるかと思います。
Sコース | Aコース | Bコース | Cコース | Dコース | Eコース | |
---|---|---|---|---|---|---|
家財保険 | 300万円 | 400万円 | 500万円 | 600万円 | 700万円 | 800万円 |
借家人賠償責任 | 2000万円 | 2000万円 | 2000万円 | 2000万円 | 2000万円 | 2000万円 |
個人賠償責任 | 2000万円 | 2000万円 | 2000万円 | 2000万円 | 2000万円 | 2000万円 |
保険期間1年 | 9750円 | 11000円 | 12250円 | 13500円 | 14750円 | 16000円 |
保険期間2年 | 16000円 | 18000円 | 20000円 | 22000円 | 24000円 | 26000円 |
間取り | 1R・1K・1DK | 1LDK.2DK.2LDK | 3DK.3LDK |
---|---|---|---|
家財保険金額の目安 | 300万円~500万円 | 400万円~600万円 | 500万円~ |
家財保険の金額の目安からプランを選んでいくのですが、よほど高い家財を持っていないければ十分目安の金額で補償は足りるかと思います。
基本的に筆者が紹介するプランは赤色のSコース・Aコース・Bコースです。
あとはお客様の間取りなどによりプランを変更して火災保険の紹介を行っています。
火災保険の契約期間に関しては、物件の契約期間と併せて2年毎とする火災保険の契約がほとんどです。
上記は筆者が勤める不動産会社の火災保険の料金プランですが、多くの不動産会社も上記のような火災保険プランであることが多いですね。
賃貸の火災保険は強制で入らないといけないの?
「賃貸の火災保険には必ず入らなきゃいけないの?」
「自分は料理もしないしタバコも吸わないから火災を起こすことは無い」
このように感じている方も中にはいらっしゃると思います。
じつは賃貸の火災保険は、
法律上では火災保険の加入は義務付けられていません。
しかし不動産会社やオーナーから火災保険の加入は必須として賃貸契約を結ぶことがほとんどです。
法律上の加入義務はないので、火災保険の加入を拒むことはできますが、
火災保険の加入を拒否=貸主側も入居を拒否
万が一の火災や水漏れに対して保険加入をしてくれない入居者を貸主側も歓迎してくれることはありません。
むしろ貸主側から入居をお断りされてしまうでしょう。
ですので、万が一のリスクに備えて火災保険(少なくとも借家人賠償保険)は必ず加入するべきと言えます。
賃貸の火災保険は自分で加入することができる
賃貸の火災保険は、契約を結ぶ不動産会社指定の火災保険を勧められます。
しかし、必ず不動産会社指定の火災保険に加入をしなければいけない訳ではありません。
賃貸契約を結ぶ前に、
「火災保険は自己加入する」
と不動産会社に伝えておけば、多くのケースで火災保険を自己加入することができるでしょう。
安いプランの火災保険に自分で加入すれば「4,000円/1年」などの保険もありますので、火災保険料を抑えることも可能です。
賃貸契約の初期費用を抑えたい方は火災保険の自己加入も検討されると良いでしょう。
まとめ
今回は賃貸の火災保険について詳しく解説をいたしました。
賃貸の火災保険は法律上の義務はないものの、賃貸契約を結ぶ際には必ず加入すべき保険と言えます。
火災保険の金額が気になる方は、自己加入をされることで不動産会社指定の火災保険よりも安く火災保険に加入することができるでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
あなたがより良いお引越しができることを祈っています。